サントリープロダクツ株式会社サントリー天然水北アルプス信濃の森工場
製造業(食品)
サントリーグループは、水や農作物など自然の恵みに支えられた食品酒類総合企業として、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。」を企業理念に掲げている。その企業理念のもと、サントリーグループでは2050年までにバリューチェーン全体でGHG排出を実質ゼロにすることを「環境ビジョン2050」で、2030年までにGHG排出を50%削減することを「環境目標2030」で掲げている。
サントリー天然水の需要の増加に伴い新たな生産拠点の建設が必要なため、「水と生きる共感フィールド」をコンセプトに掲げ新工場の建設に取り組んだ。
当工場は、従来の生産プロセスとは一線を画し、エネルギー使用量を構造的に削減しつつ、実質CO2排出量ゼロという業界トップクラスの環境性能を達成している。この活動は、単にサントリー社内または国内飲料工場の範疇だけに留まらず、国内外の他の企業や組織への重要なモデルを提供することを目指している。さらに、地域社会との深い結びつきを通じた共生の実現を通じて、SDGsを着実に促進させていきたい。
SDGs達成に向けた経営方針等
サントリーグループは水や農作物など自然の恵みに支えられた総合種類食品企業として、人々の生活を潤い豊かにすることと自然環境を守り育むことが共存し、人と自然が互いに良い影響を与え合って永く持続していく社会を目指します。
SUNTORY GROUP OUR TARGET(2030年目標)
・GHG排出量の削減(自社拠点50%削減、バリューチェーン全体30%削減) ※2019年比
・自社工場の水使用量の原単位をグローバルで35%削減 ※2015年比
重点的な取組1
- 環境
内容
省エネ/省水活動の着実な実施によるサステナビジョンの実現
2030年に向けた指標
エネルギー使用量 10%減
水使用量 10%減
※23年実績比(1本あたりの比較)
重点的な取組2
- 環境
- 社会
- 経済
内容
地域共生を通じた脱炭素化社会実現への貢献
2030年に向けた指標
再生可能エネルギー利用比率 70%以上
重点的な取組3
- 環境
- 社会
- 経済
内容
環境活動の情報発信
2030年に向けた指標
第3者機関の認証取得や受賞 年1件
独自の取組
当工場の独自の取りに注目すると以下2点となる。
①技術導入による省エネルギー化を実現。
-局所排気と吸気を集中させたスポット空調、居室内の温度勾配をつけるゾーン(温度成層型空調)設計:従来比電力蒸気使用量約80%削減。
-排熱回収等による熱交換最大活用による蒸気使用量極小化:従来比蒸気使用量約10%削減。
-容器成型機エアー再利用機構を導入したエアー使用量の最適化:従来比電力使用量約20%削減。
以上を実施することで従来工場のエネルギー使用量の約50%削減を可能にした。
②バイオマスボイラ最高効率運転に向けた技術開発。
-燃焼効率向上:燃焼に最適な空燃比を理論的に算出し、最適酸素量を維持するための運転制御・方法の確立。 (燃焼効率:約10%向上)
-新規燃料開発:高効率な新規木材を運用するために、チップ破砕条件の選定と過熱による設備損傷、クリンカによる機器損傷と効率低下を抑制した新規燃焼の開発と運用を実現している。 (燃焼効率:約15%向上)
また、木質チップ供給会社と連携して技術開発に取り組むことで地域一丸となって、地産地消エネルギーサイクルの確立を行っている。
具体的な取組
最終更新日 2024年11月27日